重症筋無力症 原因

重症筋無力症 原因


人間は細菌やウイルスが体内に侵入すると、血液の中のリンパ球が抗体を産生して細菌を攻撃します。
そうやって自分の身体を守っています。

重症筋無力症では、アセチルコリン受容体に対する抗体が何らかの原因(自己免疫異常)で産生され
自分の身体の組織を自分の抗体が攻撃して破壊してしまいます。
この結果、神経から筋肉への情報伝達が阻害され、筋力低下が起こるのです。

簡単に説明すると、人は例えば手を動かそう!と思うと、脳から「手を動かせ!」という指令を送ります。
その指令を、筋肉側の受容体がキャッチして手が動くのですが、重症筋無力症患者は
その受容体を塞いでしまったり、破壊してしまう事により、脳からの指令が受け取れなくなるのです。

その結果、すぐに疲れやすかったり、だんだんと筋力低下が進んで行ってしまったり
場合によっては、身体を動かせなかったりすることも起こってきます。

このような免疫異常がどうして生じるかは、はっきりとは解明されてはいませんが、
重症筋無力症患者では胸腺の異常を合併していることが多く、胸腺との関連が注目されているようです。

私も胸腺腫が見つかり、拡大胸腺摘出術にて胸腺を摘出しました。
胸腺は、子供の頃に免疫を作るモノらしく、正常な場合は大人になるにつれて小さくなっていくらしいです。

近頃では、小腸や別の臓器から抗体が生成される事も判明しているらしく
胸腺を取り除けば、劇的に改善される方もいらっしゃれば、そうでない場合も多々。
かくいう私も後者のパターンみたいです。